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6_コラム Archive

カブロボ、稼働を続けております

今回の地震で被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます。 また、犠牲になられた方々とご遺族の方に、深くお悔やみを申し上げます。

さて、日本株の市場は、値動きの激しい展開になっています。
そのような中、このコンテストで生まれたカブロボは、ある公募投信に助言者として売買シグナルを発信続けておりまして、今日時点で性格が異なる6体が、稼働しています。

ちなみに、投信では、コンテストとは異なり、ロボットからは、ロング(買い)のみで、ショートは行わない運用になっております。 この相場環境の中で積極的に買いを行っておりますことを、ご報告いたします。 なお、コンテストも継続して開催しておりますので、よろしくお願いいたします。

(コラム) 金価格と株価の相関係数

リーマン破たん以来の不安定な金融環境、そして増大する財政支出のために信用力を失っていく先進国。そんな中でもっとも輝いている資産がGOLD、金です。

金は1971年8月15日(奇しくも26回目の終戦記念日)に当時の米国ニクソン大統領がUSドルと金の一定比率(1トロイオンス=USD35)での交換停止を宣言するまでは、通貨の信用力の基礎となっていました。むしろ、米国経済が拡大していくなかで、1934年以来価値が固定されていたわけですから、経済力に対して金は相当に安くなっていたということでしょう。このニクソン・ショック以降も1975年位までは金の相場は管理されていたようですがその後は完全に自由化されています。金価格の推移です。

g1.gif

この金価格と株価ははたして連動性があるのでしょうか?
1949年を基準とした金価格とSP500、USD換算のTOPIXのグラフです、

g2.gif

ちょっと分かりにくいので、X軸を対数にしてみました。

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(コラム) 森封のカブロボ探求 第4回

こんにちは、森封(もりふう)です。

前回のコラムでは学力偏差値を例にしながら標準偏差について紹介しました。今回はその標準偏差を使ったテクニカル分析であるボリンジャーバンドを使ったカブロボを作成し、その動作結果を確認してみます。

まずはテクニカル分析であるボリンジャーバンドを簡単に紹介します。「バンド」とは「帯」のことです。まずはこちらの図を御覧下さい:

BB1.gif

図は日足のローソク足チャートと9日間の移動平均線(緑)に標準偏差をプラス/マイナスした線(青)と、標準偏差の2倍をプラス/マイナスした線(赤)を書き加えたものです。下にある赤線は偏差値でいえば30、上にある赤線は70に相当する線です。日足データのほとんどはこの二つの線に挟まれた部分(帯)の中に収まりながら上下しており、この帯から飛び出ること(偏差値が30を下回ったり、70を上回ったりすること)は滅多にありません。データが帯の外に出るのは、ある意味「特別なサイン」と考えることができます。

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(コラム) 森封のカブロボ探求 第3回

<<カブロボ入門者向け>>

こんにちは、森封(もりふう)です。

今回は「標準偏差」について考えてみます。
似た言葉に「(学力)偏差値」があります。こちらは(イヤな思い出として)馴染みのある人も多いと思います。実はこの2つはとても深い関係があるので、今回のコラムでは偏差値を例にして紹介することにします。

その前に偏差値がなんなのか? を説明する意味で1題のクイズにお付き合いください。問題はこちら:

受験生のAさんとBさんが全国規模の模擬試験を受けました。ここでは全科目が100点満点の試験で、受験者全員が全ての科目を受験した、と仮定します。結果、国語と数学はともに平均点が50点でした。Aさんは国語で100点満点でした。またBさんは数学が100点満点でした。
このAさんの国語の成績と、Bさんの数学の成績。科目が異なるので「どちらが優れた結果か?」を直接比較することは難しいですよね。どちらも同じ受験者の顔ぶれの中で、同じ平均点の試験で、二人は同じ点数を取って、しかもどちらも満点なので順位も1位同士になるわけです。それでも比較する方法はあります。何で比較すればいいでしょうか?

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(コラム) 日経平均先物のオプション売り戦略

<<カブロボ上級者向け>>

日経平均先物のオプションが大阪証券取引所に上場されてこの6月で21年になります。2009年には34,986,005枚の取引が行われるまでに成長しました。この出来高増加を引っ張っている要因の一つが、プレミアム稼ぎを目的とアウト・オブ・ザ・マネーのオプション売り戦略ではないかと思われます。その辺について少し考察してみましょう。

オプションを取引するに際して最も重要なのはプレミアムですが、そのプレミアムはどのように決まっているのでしょうか。プレミアムはオプションの対象となる資産の価格変動率(ボラティリティ)をベースに計算されます。過去のボラティリティを参考にしつつ将来を予測してプレミアムを決定するのですが、実際は過去のボラティリティに大きく引き摺られてしまっています。

グラフ1は1990年以来の日経平均の値動きと期間1ヶ月のヒストリカル・ボラティリティの推移です。

t4-1.jpg

2006年以降は先物オプションの取引価格から逆算したインプライド・ボラティリティも載せてます。次に2006年以降のインプライドおよびヒストリカル・ボラティリティの推移グラフ(グラフ2)を御覧下さい。

t4-2.jpg

相場の動き始めではインプライドの方が素早く反応して先に上昇しますが、落ち着いてくると逆にインプライド・ボラティリティが先行して下がります。

しかし、インプライド・ボラティリティとそれが示唆した期間に対応する期間の対象資産の実際の値動きから計算したボラティリティ(後出しのヒストリカル・ボラティリティとでもいうのでしょうか!?)を比べると、グラフ3のように、後出しのボラティリティがインプライドよりも先行して上昇してしまうことが分かります。オプション売り戦略のネックは正にここで、落ち着いていた相場が動き始めた瞬間に大きな損失を被るケースが多いことです。

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書評 「The Quants」 (中編)

前号に続き、最近出版された 「The Quants」 (http://www.amazon.co.jp/Quants-Whizzes-Conquered-Street-Destroyed/dp/0307453375)という本について紹介いたします。

情報技術に話を戻しますと、コンピュータ、ネットワーク技術等の目覚しい進歩により、トレードを行う環境も大きく変化しました。近年では、特に短いタームのトレードが注目されています。例えば、ルネッサンス・テクノロジーと呼ばれるヘッジ ファンドは短い期間のトレードに着目してハイフリークエンシー・トレーディング(高頻度売買)と呼ばれる手法で大きな利益を上げています。

コロケーション システムと呼ばれる、取引所の近くにサーバーを設置し、少しでもレイテンシを小さくすることで、市場によってはミリセカンド(1000分の1秒)単位での高速な取引を行うことが可能になりつつあります。近年は、ネットワークやマシン、サーバーといった、インフラ投資も、リターンを上げるのに不可欠な要素になっていると言えるでしょう。

本書でも取り上げられている、ルネッサンス・テクノロジーはニューヨークにあるロング・アイランドの軍事基地の近くにある場所に存在します。本社のあるRoute 25Aという住所はジョージ・ワシントンが独立戦争後に1790年の4月22日に、スパイに会うために寝泊りした場所だそうです。創始者のジェイムズ・シモンズは数学が得意であり、ひも理論などの物理の専門家でもありますが、MITやバークレー校を出た後、教授の給料に満足しなかったためか、防衛研究所(Institute for Defense Analysis)で働いており、冷戦時の暗号解読に携わっていました。

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(コラム) 森封のカブロボ探求 第2回

こんにちは、森封(もりふう)です。

前回のコラムでフィボナッチ数列とゴールデンクロスの関係について紹介しましたが、今回はその内容を実際にカブロボ SDK のプログラミングを使って検証してみます。

まずカブロボのプログラミングコードは以下のようにします。検証目的なので screening メソッドは使わず、全て order メソッドの中で判断と売買注文を行っています。

内容を簡単に紹介しますと、毎日午前場が始まる直前に全銘柄を対象に、前日終値が決まった時点でゴールデンクロスやデッドクロスが発生したかどうかを調べます。ゴールデンクロスが発生している場合は「買い」のサインと、デッドクロスが発生した場合は「売り」のサインであると判断します。「買い」サインが発生した銘柄について、空売りしていた場合は全て買い戻して決済した上で、単元株数だけ買い注文を出します。「売り」サインの場合は逆に、買っていた場合は全て売って決済し、その上で単元株数の空売り注文を出します。空売りについてはプログラミングロジックとしては実装しますが、実際に行うかどうかはパラメータで別に指定します(後述します)。

コード1: カブロボ SDKを使ったゴールデンクロスによる売買 KaburoboColumnRobot.java
コード2: このロボットの robot-config.xml

このコード1とコード2のソースコードは、こちらからダウンロード できます。zip形式になっています。

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書評 「The Quants」 (前編)

最近出版された 「The Quants」 (http://www.amazon.co.jp/Quants-Whizzes-Conquered-Street-Destroyed/dp/0307453375) という本について紹介いたします。

クオンツとは、数学的手法を使い、市場の分析や新しい金融商品の開発を行う人達を指します。この本では、クオンツがウォール街を中心に如何に活躍したかと、失敗したかについて描かれています。

著者のスコット・パターソンはウォールストリートジャーナル紙の記者であり、クオンツの人たちが成し遂げてきた功績に対してどちらかと言えばネガティブな側面で考えています。しかし、有名な学者や天才と呼ばれた人たちが、如何にマーケットの世界と関わり、実際の運用でどれだけ成功したかを知るのには大変興味深い本であると思います。

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(コラム) 日本株はUS株を追う?

個別企業の株価はその企業が将来に渡って創出すると推定されるキャッシュフローの現在価値と定義できます。ところが、実際は現在のビジネスモデルが陳腐化するリスクや新規事業による新たな収益の獲得の可能性など不確定要素が多く将来のキャッシュフローは確定できません。さらに将来キャッシュフローが分かったとしても、現在価値を求めるための割引率も一定ではありません。リスクフリーの金利と推定される国債利回りも変動しますし、ビジネスの種類ごとに上乗せされるべきリスクプレミアムも特にコンセンサスがあるわけではありません。

そこで、投資家はEPS(1株あたり利益)、ROE(自己資本収益率)、ROA(総資産利益率)、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などの指標を使って株価の判断を下さざるを得ないわけです。基本的には将来の収益に対する見方が変化すると株価はその方向に動くことになります。ですから、現実の決算の数字よりは予想に対して反応するということがしばしば起こるのでしょう。

さて、日本企業はアメリカへの輸出が利益のドライバーになっていますから、その株価はアメリカ株の動向にかなり左右されているように見えます。一体どの程度その影響が説明出来るか考えてみます。

まず1990年以降この3月3日までの日経平均とNYダウの推移グラフです。

(グラフ1)
c1.jpg

次はNYダウの東京営業日の前々日から前日の収益率と、日経平均の前日から当日の収益率をプロットしたグラフです。

(グラフ2)
c2.jpg

これだと、NYダウが1%動くと日経平均は0.52%程度同方向にうごくという正の相関を示しています。ただし、決定係数は0.136、相関係数は0.37前後とうことであまり強い相関ではないようです。では、次にグラフ3,4,5を見てください。

(グラフ3)
c3.jpg

(グラフ4)
c4.jpg

(グラフ5)
c5.jpg

これは、それぞれグラフ2からNYダウの収益率の絶対値が1%、2%、3%以下の場合を除外したものです。つまりNYダウがある程度以上大きく動いた時の東京市場の反応ということになります。値動きが大きくなるほど東京市場への影響は大きくなってきていることが分かるのではないでしょうか?3%以下を除外したグラフ5では決定係数0.5807ですから、相関係数は0.76程度まで高まっています。つまりNYが大きく動けば動くほど、その動きはストレートに東京に伝わると言うことですね。

では、逆の検証をしてみましょう。前日から当日の日経平均の収益率に対して、同じく前日から当日のNYダウの収益率をプロットしました。全くと言って良いほど相関が見られません。

(グラフ6)
c6.jpg

念のため日経平均の収益率の絶対値3%以下を除外してみます。

(グラフ7)
c7.jpg

やはり全く影響がないと見ていいような数字ですね。

螺良 靖
マネックスグループ CRM(Chief Risk Manager)

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 資料はカブロボ開発の参考になる情報提供を目的とするもので、投資勧誘を
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(コラム) 森封のカブロボ探求

はじめまして、森封(もりふう)といいます。

学生時代は数学を専攻しており、脳はロジカルなつもりでしたが、実際の投資スタイルはかなりミーハーで、いわゆる人気銘柄ばかりを対象にしています。

そんな自分の投資スタイルを見直すべく、このたびカブロボでアルゴリズムトレードのコラムを書かせていただくことになりました。

カブロボ自体にはかなり初期の 2005 年から参加しています。
当時、ルールも現行のものとはかなり違っていました。ちなみに実資の株式投資暦はまだ3年です。カブロボで株を勉強した、といって差し支えないと思います。

初回となる今回はテクニカル分析に深いかかわりを持つ(と言われる)フィボナッチ数列とそのテクニカル分析への応用例を紹介します。

フィボナッチ数列とは次のような数の羅列です:
 0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, ....

最初の2つは固定です。3つ目以降の数は直前の2つの合計で求めます。
式で表すとこんな感じになります:
 F(1) = 0
 F(2) = 1
 F(n) = F(n-2) + F(n-1) (n>2)
こうして作られていく無限の数列のことをフィボナッチ数列と呼びます。

このフィボナッチ数列の2項目以降を使って、自分を1つ後の数で割った結果の数列を新たに作ってみると、このようになります:
 0, 1, 0.5, 0.66.., 0.6, 0.625, 0.61538.., 0.61904.., 0.61764..
 g(n) = F(n) / F(n+1)

この数列 {g(n)} は 0.618.... という数に収束することが知られています。この数を使った 1 : 0.618.. という比率がいわゆる「黄金比率」と呼ばれており、自然界に多く現れたり、建造物の設計に用いられるなど見た目にも非常にバランスのよい安定した比率であるといわれています。ちなみに一般的なトランプや名刺の縦横もこの黄金比率から構成されています。

この黄金比率は投資の世界でも使われることが多く、例えばある期間の最高値と最安値の差を1とみなした場合の0.618 の位置にあたる点が目先の目標値である、と判断されることがあります。

とまあ、こんな具合です。
個人的には「当たるも八卦・・・」的な内容だと思っていますが、このフィボナッチ数列にはただの数字の羅列とは言い切れない、何か特別なバランスが隠されているようです。

ここまで、読み疲れた読者の皆さん、ご安心ください。
こんなにアカデミックで難しいことを書くのはおそらく最初で最後です(笑)。

このフィボナッチ数列をカブロボを使ったゴールデンクロス戦略に応用してみましょう。
ゴールデンクロスとは2種類の期間で移動平均線を描き、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に交差すると買いシグナル、上から下に交差すると売りシグナルとみなして、新規注文や決済注文を出す、という戦略です。特に前者のタイミングを「ゴールデンクロス」、後者のタイミングを「デッドクロス」と呼びます。

例えば以下の図をご覧ください。日経平均株価に26日の移動平均線(短期)と52日の移動平均線(長期)とを重ねたチャートですが、この図の赤丸部分がゴールデンクロス、緑丸部分がデッドクロスのタイミングになっています。

mori1.jpg

カブロボビルダー・ストラテジーでは、このゴールデンクロスによる売買条件をスクリーニング戦略に含めることができます。条件を指定しない場合は13日および26日で移動平均線を作りますが、詳細設定によって日数を変更したり、日単位ではなく週や月単位で、より中長期的な戦略を指定することができます。

一方、カブロボ SDK を使った場合、GoldenCross というそのものズバリの名前を持つテクニカル分析用クラスが用意されています。このクラスではストラテジーでの詳細設定同様、移動平均を計算する期間の2つの数を指定したり、単位を日、週、月に指定することが可能です。

ところで、
 この2つの数にどのような数を指定するのがよいか?という疑問が浮かんだ方もいらっしゃると思います。一般的には 13 と 26 、後は 52 といった数字が設定されている例を見かけることが多い印象です。これらはおそらく過去の実績から使われているのだと思いますが・・

ここでこのコラムの前半部分を見直していただけますか?
実はこれらの計算に使われる数は「フィボナッチ数列」に出てくる数や、それに近い数字だったりします。これは偶然でしょうか?

うーん、オカルトチックですね(笑)。
でも株価が自然界のバランスとも関係ある、というのは必ずしも違和感のあることではないのかもしれません。

次回は実際にカブロボ SDK でゴールデンクロスを使ったロボットを作って、その結果をいくつか比較・推察してみます。お楽しみに。

森封 (もりふう)
第1回カブロボコンテスト 優秀アルゴリズム賞 受賞者

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(コラム)月は相場に影響する!?

今年は1月1日、6月26日、12月21日と日本で1年間に3回も月食がみられるという珍しい年らしいです。
月食は満月の日にしか見られないわけで、年12回(今年は13回ですが)のチャンスのうち3回も食が発生すると言うのはかなり珍しいようですね。

ところで、月の引力が相場に影響すると言う説があるのをご存知ですか?満月や新月が相場の転換点になるというのです。確かに月の引力の影響で満潮・干潮の時間が変わるわけですからかなりの物理的な力はあるのでしょうから、その影響力が相場におよぶと言うこともあるのかも知れないですね。

ということで過去のデータを調べてみました。

まずは新月の方から、新月になる日をday 0としてその15日前から15日後までの値動きを新月前日を100として指数化して見ました。1950年以来のデータで平均・最高・最低・標準偏差を求めてグラフにしました。

(グラフ1)
b1.jpg

これだと平均がほぼ100に張り付いてしまっていて良く分から無いですね。ということで、ある程度トレンドが出ている時だけをピックアップしてみましょう。新月の7日前から前日まで(カレンダーベースですが)ずっと上がりっぱなし、若しくは下がりっぱなしのときだけをそれぞれピックアップしてグラフにしてみました。

(グラフ2&グラフ3)
b2.jpg

b3.jpg

平均値でみると、上昇若しくは下落のトレンドは続きますがその傾斜はそうとう緩やかになってしまいます。実際のデータ数で見ると以下のようになります。新月7日前から前日まで同一方向に動いたときに、新月後4日目にどの水準にいるかを調べました。すると

b11.jpg

という結果になりました。

では、満月を中心にするとどうなるのでしょう。

(グラフ4&グラフ5)
b4.jpg

b5.jpg

新月の時と同じような傾向ですね。新月の時と同じかたちの表をつくると、
b12.jpg

となります。1950年からですと満月・新月はそれぞれ700回以上あったわけですが、この結果からだとあまり相場に影響を与えたようには見えないですね。ちなみに、今後の満月・新月は
b13.jpg

となっています。ご参考までに・・・

螺良 靖
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(コラム) 金利の動きで株価の動きを予見できるか?

日本ではまだまだ当分先だとは思われますが、アメリカではそろそろFRBが非常事態からの出口戦略を模索しているのでないか等の見方が増えているようです。FRBが現在の超緩和的な金融調節を通常時に戻す場合、一気に行うとかなりの金利上昇が見込まれるのではないかと思います。今日は、日本の株価と金利の動きにどのような関係があるのか、あるいは無いのか探ってみましょう。

まずは、3ヶ月LIBORとTOPIXの推移です。

(グラフ1)
a1.gif

これを見ただけではなんだかあまり良く分からないですね。では、散布図にして相関を見てみましょう。

(グラフ2)
a2.gif

金利が上がると株価があがるという相関になっていますね。しかも相関係数も0.65程度になりますから、かなり強い正の相関があるわけですね。でも金利上昇は株価の上昇要因というのはちょっと常識の逆かなという感じもしますが、金利が上がる時は景気が良い時と言う意味では至極真っ当な感じもします。

では、日々の値動きではどんな感じになるのか測ってみましょう。

(グラフ3)
a3.jpg

これですと、全く相関がないという結果になってしまいました。日々の金利の動きと株価の動きには全く相関が無いと言うことになります。

では、もう一度、グラフ1を良く見てください。金利の動きが株価の動きを後追いしているように見えませんか?ということで、金利を1年前にずらして見ます。

(グラフ4)
a4.gif

これだと、金利の動きと株価の動きはほぼ重なっているように見えます。これも散布図で表わしてみましょう。

(グラフ5)
a5.gif

なんと決定係数0.65、相関係数にすると0.80という非常に高い数字で、かなり高い相関があるようですね。

ここからはおまけです。92年以降は株価も金利も動かなくなっているので、その部分を拡大してみます。

(グラフ6)
a6.gif

2000年前半がゼロ金利で張り付いてしまっているので、量的緩和のサイズを金利に換算して表示してみましょう。日本銀行のバランス・シートが100兆円を超える部分を5兆円あたり10bpの緩和としてグラフを作成してみました。

(グラフ7)
a7.gif

するとまあまあ同じように動いている感じが出ているのかな。

結局、日本の場合、株価の方が景気の予見性が高いようです。まず株価が景気を先取りする形で動き、そして実体経済が株価の予見した通りにうごき、その動きを確認したあとで日本銀行が金利等のオペレーションに反映させるというプロセスを辿っているのではないかと思います。したがって、金利水準から株価を推定すると言うことは、現状の日銀の姿勢が続く限り、かなり難しいのではないでしょうか。むしろ、株価から金利を予想した方が簡単なようですね。

螺良 靖
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